はじめまして

はじめまして

ちょっとした入力デバイス、キーボード付きトラックボールを自作したので紹介したいと思う。
 
実は、10年以上前、私はトラックボールを作ろうとして挫折したことがある。私は、電子工作もプログラミングも素人で、当時は私のスキルでは実用的なものは作れなかった。しかし、時は流れ、Makerムーブメントの拡大、キーボード自作ブーム、3Dプリンタの普及……。素人がモノを作るにあたり、いろいろな面でハードルは下がってきた。おかけで、時間はかかったものの、今回は挫折せずにキーボード付きトラックボールを完成することができた。
 

EdoBall KB-I

EdoBall KB-I
見ての通り、トラックボールとキーボードが一体化したデバイスである。
これからしばらく、これがどんなデバイスか、これをどうやって作ったかを紹介していきたいと思う。
若い方の作品に比べれば、どうにも拙いモノではあるが、お付き合いいただきたい。
 
まずは、今回作成したデバイスの概要を説明しよう。
 

EdoBall KB-I の特徴

  • 親指操作型34mmトラックボールと5x14直交型(orthogonal)左右分離型キーボードを統合したもの。
  • 基本キー配列はUS。日本語キーボードとして認識された場合も、US配列となるモード有り。
  • トラックボールのキーは、キーボードのキーと共用。パームレスト部のタッチスイッチで、トラックボールモードとキーボードモードを切り替え。
  • トラックボールによるスクロール機能。
  • Emacsライクなカーソル移動キー配列をサポート。
 

その他の仕様

 

ハードウェアの概要

  • ベースとなるキーボードはKeebioのNyquistのキット。これに、左右一列ずつ加え、通常のUS配列があまり無理なく収まるようにした。(他の(特にノートPCの)キーボードと併用しても、違和感を少なくするため。)右側のキーボードには球径34mmのトラックボールを統合した。筐体は3Dプリンタで作成した。
  • キーボード部のファームウェアはQMK FirmwareNyquistのものを多少修正して使用。別に、トラックボールセンサとタッチスイッチのために、Arduino Pro Micro互換機を使用(こちらは、QMKではなく、通常のArduinoライブラリを使用)。キーボード部のPro MicroとはI2Cで接続した。
ファームウェアの詳細等については、今後書いていきたいと思う。