AlT-Modのススメ

おひさしぶりです。

自キー界の皆さんは、市販のキーボードに不満があると、ご自身でキーボードを設計されているかと思います。とはいえ、市販のキーボードは市販のキーボードならではの良さがありますよね?私はもちろん自作のキーボードも使っているのですが、古いFilcoのMajestouch Miniを(前に書いたを改造して )使ってもいます。

ほかにも、HHKB Proとかわりと好きなのですが、好きと普段使いできるかは、また別問題だったりもします。HHKB発案者の和田英一先生のような真のハッカーでしたら、カーソルキーとかいらないんでしょうが、諸般の事情でWordやExcelと長い時間すごさざるをえない、ハッカーどころかIT技術者でもない私には、HHKBは好きとはいえ、常用するにはつらい面があります。特に、カーソルキーがなくて、Fnとのコンビネーションも使いにくいこと、スペースバーがやたら大きいことなどです。(HHKB日本語版があるじゃないか、という意見があると思いますが、タッチタイプをSun3やSPARCstationでおぼえたとか、HHKB初代からのユーザということもあって、HHKBはASCII版しか持っていません。)

一方、最近の自キー界のトレンドをみると、60%や40%キーボードであっても(だからこそ?)、親指で押せるキーを増やして、各種モディファイヤキーやバックスペースに割り当てている方が結構いらっしゃるようです(私もそうしてます)。親指はそんなに器用な指ではないとはいえ、押しやすい位置にスペースバーだけというのも、スペース的にはなんとももったいないですよね。

とはいえ、HHKB Proはキータッチ等、捨てがたいんですよね。

AlT-Mod

そこで、なんとか実質的にキーを増やせないかと考えたのが、今回提案するアルミテープを使ったキーボードのモディファイ方法、名付けてAlT-Mod(Aluminum Tape Modification、あるともっど)です。銅テープだとCuT-Mod(かっともっど)ですかね? 見てのとおりHHKB Proのスペースバーとコントロールキーのところにアルミテープがベタベタと貼ってあります。これとキーボードのUSB端子が、スイッチサイエンスのPicossci USBホストに繋がっています。Picossci側にはせきごんさんのKeyboard Quantizer Miniのソースに少々手を加えて、アルミテープがタッチセンサとして機能するための回路(といっても抵抗だけ)とコードが仕込んであります。Keyboard Quantizerシリーズは、USBキーボードから送られてくるキーコードを適宜変換して、キーをマップを変更するものですが、これにタッチキーを組み合わせて、タッチキーが押されると対応するレイヤに変更するようになっています。

例えば、写真のスペースバーには3個のタッチキーがあるので、同じスペースバーを押しても、押す位置によって、レイヤ切り替えで(通常のスペースを含めて)最大4つのキーコードに変更することができます。(私は、アルミテープを張った部分を、左から全角/半角、Enter、Backspaceに割り当てています。)本来のキーがオンになる前に、必ずタッチキーはオンになりレイヤーが変わるのがミソですね。(触れずに押すことはできないので。)

私としても、この技法を多くの方に試して頂きたいので、情報は公開していきたいのですが、私がGitHubの使い方を良く分かっていないことや、一部のファイルのライセンスが不明なこともあり、ソースの公開は少々お待ちを。 5月の天下一キーボードわいわい会で紹介したかったのですが、当日別の予定があるので行けず。7月に行われるキー部で紹介できればなぁ、と思っています。